若者は元気で結構結構ー!
元気すぎても困ります。
私が当時担当していた工程は、期間工の中でもトップレベルでキツイとの噂もある組立ラインでした。体力的にキツイ作業ということもあり、この組立ラインに配属される従業員は正社員・期間工問わず、年齢が若干低め。それでも班の中では私の年齢は下から数えて3番目であった。
班の中に、一番若い高卒の新卒である「パワフルフレッシャーズ」(以下、PFとする)がいた。
基本的に他と交流を持とうとしないフグメット。休憩中も他の人とわざわざ距離を置いて座るように心掛けているのです。自分から話しかける事はそうそうない!
そして毎度のように行っていた気分転換と疲労回復のために行っていたルーティンが、炭酸ジュースがぶ飲み!
それをチラッ!チラッ!っと、何かを言いたげにPFが気にかけていたことを私は知っている。
そして、時が来た・・・
PF「おめぇ!いつも炭酸飲んでんな!」
フグメット「おっ・・・おう・・・炭酸好きなんや~」
年齢が5個以上も離れている小僧にいきなりこの口調だよ・・・・・
それからというものの、PWのスキンシップは過激になる一方であった。
PFセリフコレクション
・おい!なんだよそれ!
・はあ?ふざけんなよ!
・んなわけねえだろ~!?
・顔死んでんぞ!
・へぼいなぁ~
実際に言われた事を思い出してみたが、あれ?悪口しか思い出せないぞ~
それでもね、全然悪い気はしなかったのよ。
なぜならね、フグメットもプライベートでは年上に向かってため口ばかりのクソガキだったからなのよ!でっ!でも!職場ではちゃんと敬語を使ってたんだからね!
下手な敬語でゴマすりすりしながら近寄ってくる輩よりもよっぽど気持ちが良いです。口は悪いけど嫌味もない。もう友達感覚です。
これでブチ切れる人間は当然いる。むしろその方が多いだろう。
私を安全な人間だと本能で感じ取ったPF。年も近い方だったので絡みやすかったのでしょう。口だけでなく行動もエスカレートしていく。
毎日操業が終わる度に私の元へと駆け寄ってくるようになった。
PF「おめぇ!俺今日、ライン止めてねえぞ!ハハハハハ!!!」
ボロボロに疲れ切ったフグメット「うるせぇ!アホ💢!」
ところがこんな日もある
PF「無理だよ・・・限界だぁ・・・体ボロボロだぁ。追いつけねえよぉ・・・」
フグメット 肩をポンッポンッと叩きながら「・・・へぼ。」追い打ちをかける。
うまく作業ができなかった日はこんな感じでシュ~~~ンとするのである。
そんなPFをみて、「かわいいやつだな~」と思う私であった。まあ大体次の朝には元通り。調子のいい奴め!
若さとは良いものだ!若さと元気さえあれば何とでもなるという風潮が自動車工場にはまだ残っている。
でもな、PFよ!それが通用するのは若い内だけだからな?誰か良い先輩に出会えるといいんだけどな~。そして何よりも、工場勤務でよかったな。
皆さんの職場にはそんな小僧はいらっしゃいますか?私の事か?
どうか邪険にはせず、癒し系キャラとして扱ってやってくださいな~。